1.建設廃棄物の処理責任を明文化(法第21条の3)
「建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理については、その建設工事の元請人が
廃棄物処理法上の排出事業者としての責任を有する」
今までも、同様の扱いでしたが先例等でうやむやになっていたものが、初めて
明文化されました。これにより、下請業者が廃棄物を運搬その他の処理をする
場合、産業廃棄物処理業の許可がなければ運搬その他の処分ができないという
ことになります。
2.下請業者が取得すべき許可
1)原則
(1)対象;建設工事に伴い生ずる廃棄物
解体工事に限らず、すべての建設工事が対象となります。
(2)必要な許可
①収集運搬・・産業廃棄物収集運搬業許可
下請業者の車庫等に廃棄物を保管する場合等は、保管
積替の許可が必要です。
②中間処理・・産業廃棄物処分業許可
下請業者が、自社の敷地等で建設廃棄物の破砕その他の
処分を行なう場合は、処分業の許可が必要です。
また建設現場内で破砕や汚泥の固化等を行なう場合でも、
設置したり管理するのが下請業者である場合は、処分業の
許可(場合によっては施設設置許可)が必要になるのでご
注意ください。
2)例外・・許可が不要な場合
(1)下請人による建設工事現場内での保管
許可は不要ですが、保管基準は適用されます。
(2)次の全てに該当する場合の収集運搬
①産業廃棄物の運搬を行なうことが書面による請負契約で定められていること。
②建築物に係る維持修繕工事の請負代金が500万円以下の建設工事等
③運搬先が、元請人が使用権限を有する保管場所(建設現場と同一又は
隣接都道府県)
④運搬途中で保管を行なわないこと。
⑤一回の運搬容量が1立方㍍以下の廃棄物
⑥特別管理産業廃棄物でないこと。
⑦必要事項を記載した別紙を作成し携行すること。